なんていう、猫飼い主さんの会話を聞いて不安になった方、いませんか?
「う、うちの子、毛玉吐いたことないんだけど・・・」
猫ちゃんが毛玉を吐かないのは、異常なんでしょうか。
何か病気の可能性があるのでしょうか。
そんな風に心配になった飼い主さんに向けて、我が家の経験をお話しようと思います。
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猫が毛玉を吐かない!それって異常なの?
単刀直入に言いますと、毛玉を吐かない猫ちゃんもいます。
ネットで記事を探してみると、「毛玉を吐かない猫は病気の可能性が・・・!」みたいな記事もあって、不安になりますよね。
でも大丈夫です。吐かなくても病気じゃない場合もあります。
実は、うちのルーンちゃん(ロシアンブルー)も飼い始めた当初、毛玉を吐いたことがありませんでした。
5か月でお家へお迎えしましたが、そこから2年ほどは全く吐きませんでしたので、「毛玉を吐いちゃう子は大変なんだろうなあ、苦しいだろうなあ」なんてのんきに考えていました 笑
なので、吐かないことが必ずしも病気だったり異常だったりというわけではありません。
吐かなくても毛玉ケアができている、毛玉を体外に除去できている、そもそも飲み込む毛の量が少ない猫ちゃんの場合は、吐かない可能性が高いです。
実際、振り返ってみると、ルーンちゃんが吐かなかったときは、うまく毛玉ケアができていたのかもな、という心当たりがあります。
毛玉ケア用のフードを与え、ファーミネーターで抜け毛処理をしていたのです。
その時ルーンちゃんが食べていたフードはこちら↓
ファーミネーターとは、抜け毛をごっそり除去できる便利グッズ(ブラッシング)です↓
追記(2023年6月15日):
ファーミネーターがリニューアルし、見た目が新しくなっています。
下記のリンクのAmazonのサイトだと、Amazonの公式が販売されているものなので(マーケットプレイス品ではない)安心安全の正規品です。
現時点では出荷元:Amazon.co.jp、販売元:Amazon.co.jpとなっています。
この場合、Amazon公式からの販売なので大丈夫です。
ここがAmazonになっているかも確認の上ご購入頂けるとより安心かと思います。
ファーミネーターを使用した使い心地や効果をレビューしています。
これらのケアが功を奏し、ほとんど毛玉を体内に取り込まずに済んだり、取り込んだものを便と一緒に体外に排出することができたのだと思います。
その後、2年ほど経ってから、初めて毛玉を吐き始めたのですが、ちょうどその頃に膀胱炎になったため、フードを下部尿路ケアのものに変更していたのです。
よって、フードで毛玉ケアが出来なくなったことで毛玉を吐くようになったのでは、と後ほど振り返ってみて合点がいきました。
よって、猫が吐かないからといって必ず病気とは限りません。
実際に「うちの猫は吐いたことはありません」という飼い主さんも多かったです。
うちの9ヶ月のネコは毛玉を吐きません。
毛玉が詰まっていないか心配です。
昨年の四月に生まれました(拾いネコなので獣医さんの判断ですが)。
七月頃からうちで育てるようになったのです が、この子は一度も毛玉を吐かないのです。
毛づくろいをしているのですが。。引用 Yahoo!知恵袋より
滅多に毛玉吐かない子も多いです。質問者さまの猫ちゃんも、排泄処理がうまくいってるのかも^^
引用 Yahoo!知恵袋より
一番最初の回答者さん(獣医さん)が仰っているように、短毛種の猫だったら、めったに毛玉を吐きませんよ。
飲み込んだ抜け毛は、便に混じって排出されます。引用 Yahoo!知恵袋より
我が家の猫(♀ 2歳半)2匹は、我が家に来てから2年以上経ちますが、一度も毛玉を吐いた事は有りません。
引用 Yahoo!知恵袋より
正常な短毛猫は毛玉も吐くことはありません。それが普通です。
引用 Yahoo!知恵袋より
我が家の猫さん 2才過ぎましたが まだ一度も毛玉を吐いた事はありません。
引用 Yahoo!知恵袋より
上から毛玉を吐かない子は、ブラッシングで毛の除去が上手くできている、便と一緒に出てきているという可能性が高いです。
換毛期の時の便をよく観察してみてください^^
猫が毛玉を吐かない場合に疑われる病気とは
ただ毛玉を吐かないだけで、食欲も便通もあり、元気そうにしている場合は問題がありませんが、吐かない・吐けないのは病気が原因の場合もあります。
猫が吐かない場合に考えられる病気は、「毛球症」や「誤飲」です。
まず、毛球症というのは、簡単に言うと、体の中で大きな毛玉ができてしまって、胃や腸に詰まって体外に排出できなくなり、様々な症状を引き起こす病気です。
猫がグルーミング(毛づくろい)をすると、毛を飲み込んで体内に取り込んでしまいますが、通常であればそれを嘔吐して吐き出したり、便と一緒に排出されたりします。
しかし、長毛の猫ちゃんや、毛づくろいをよく行ったり、換毛期だったりで摂取する毛が多くなると、残念ながら毛は消化されないので、どんどんと大きな毛球が胃の中で作られていきます。
これが体外に排出できずにいると、だんだんと胃の内部に毛がびっしりとついて出入口を塞いでしまったり、腸に詰まってしまったりします。
そうすると、物を食べられなくなったり、便を外に出すことも難しくなり、食欲不振や便秘になり、手術でお腹を開いて毛球を取り除かないといけなくなってしまいます。
手遅れになると、腹膜炎や腸閉そく、窒息に繋がることもあるそうです。
また、老猫は胃腸の機能が落ち、毛を吐き出す力が弱まるため、毛球症になりやすいので注意が必要です。
長毛種の猫ちゃん(ペルシャ猫・ラグドール等)も発症しやすく、ストレスを感じやすい猫やきれい好きな猫も毛を摂取する量が多くなりがちで発症しやすくなります。
ここまで毛玉が大きくなってしまうと、嘔吐すること自体ができなくなってしまうため、「嘔吐できない・しない=毛球症」と言われることがあるのです。
また、誤飲・誤食をした場合も、飲み込んだものの種類や大きさによっては、吐くことができない・排便によって体外に排出することができないということもあります。
実際に、うちの猫、うずら氏は、誤飲・誤食をしたせいで吐き出そうにも吐き出せず、何日も苦しんでいたことが分かりました。
こちらの体験談に関してはまた後日記事にしてご紹介しようと思います。
病気の場合とそうでないときの見分け方
では、こうした病気で吐かない場合と、健康体で吐かない場合の違いや見分け方はどのようなものなのでしょうか。
以下の点を確認してみてください。
- 食欲がない・水も飲まない
- 元気がない・うずくまっているが眠らない
- 吐いた後にうつ伏せの体勢のみで、横向きにならない
- お腹を触られることを異常に嫌がる
- 便秘または下痢になる
- 吐こうとしている素振りがあるが吐かない・胃液だけが出る
- 体重が減ってきている
- 頻繁に胃液だけを吐く
- 普段毛玉を吐くのに吐かない
- よく咳をする
- 毛繕いが頻繁になった
- 便に大量の毛が混じっている
- 呼吸が早い
上記の点に当てはまる場合は、病気で吐かない・吐けなくなっている可能性が高いため、病院で診てもらう方がよいと思います。
これらの状態が見られる場合、毛球症や誤飲・誤食だけではなく、中毒(洗剤や薬)などの可能性も疑われます。
猫の毛球症の治療方法
軽度な場合は、除去剤を使用して様子を見ます。
ワセリンや流動パラフィンが含まれているペースト状のもので、それをなめさせることで毛玉コーティングして、便としてつるんと体外へ排出させます。
うちの子が毛玉対策で使っている「ラキサトーン」も同じ原料です。
ワセリンは人間のリップクリームとかに含まれていますね。
ラキサトーンを与えるのは、猫ちゃんによっては至難の業になることも。
好き嫌いがはっきりわかれるんですよね。
うちの子の与え方も紹介していますので、併せてご覧ください。↓
ラキサトーン嫌いで食べない猫でも食べた!その与え方と与えるべき量や頻度を大公開!
症状が重度で進行している場合や、毛球除去剤でも効果がない場合は、外科手術によって、胃や腸を切開して毛球を摘出したり、内視鏡で胃の内部の毛を摘出したりします。
猫の毛球症の予防方法
こうした毛球症になってしまう前に、しっかりとケアをしてあげる必要があります。
毛玉ケアの方法はいくつかありますが、いずれも簡単ですぐに実践しやすいので、是非取り入れてみてください。
- 毛玉ケア用のフードを与える
- 毛玉除去剤(ラキサトーン)をこまめに与える(オリーブオイルを与えるという意見も)
- ブラッシングをする
- 適度な運動をさせる
- 猫草を与える
- 水分を与える
毛玉ケア用のフードを与える
毛玉ケア用のフードは、「毛玉ケア」と記載されています。
食物繊維の量が多めに配合されているため、消化管の動きを促してくれることで、毛玉が長期間お腹に存在しないように便と一緒に排出できるようになります。
うちの子が毛玉を吐かなかった際に与えていたフードはこちらです。↓
いっきにフードを与えるよりも、少量ずつ何度かに分けて与えたほうが、より胃腸の動きが早くなったり水を飲む頻度が増えるため、毛玉対策のためには数回に分けて食事を与えるのがよいでしょう。
それから、ウェットフードの方が水分を多く含んでいる(80%。ドライフードは10%程度)ため、毛玉も一緒に胃腸の外に出してくれやすくなります。
ドライフードの場合は、小さな粒でかつ丸い粒のものがより胃腸を進むのが早いため、そういったフードを選ぶとよいとの情報もありました。
また、フードはどうしても変えられない、という場合は、毛玉ケア用のおやつを与えるのもおすすめです。
レビューはこちら↓
毛玉除去剤(ラキサトーン)をこまめに与える
毛球除去剤は、毛球を便と一緒に排出してくれるのに非常に役立ち、効果のあるものです。
病院で処方してもらうことも可能ですが、Amazonや楽天などの通販サイトでも手に入れることができます。
これを用法容量を守って与えてあげましょう。特に長毛の子には強くおすすめします。
ラキサトーンの与え方や、適切な量についてはこちらで説明しています。
オリーブオイルを与えるのもよいという意見がありましたが、可能ならラキサトーンにした方がいいかと思います。
ただ、今あるもので代替したい場合は、やってみるとよいと思います。
オイルでぬるんと体外に排出する、というのはラキサトーンと同じ仕組みなので、同じ効果が見込めるでしょう。
普通のオイルと異なるのは、オリーブオイルは腸で消化吸収されにくいために、腸壁に接することで潤滑油の働きもしてくれるのです。
与えるオイルはエキストラバージンオリーブオイルです。
少しくせがあるので、ウエットフードに混ぜてあげましょう。
一回の食事に小さじ1杯のオイルを混ぜて与えます。引用 ねこちゃんホンポさんより
ブラッシングをする
日ごろから、丁寧にブラッシングをして、無駄な毛や抜け毛を除去してあげることが一番手っ取り早く適切な予防法です。
毛球は、猫が毛づくろいをすることによって、体内に毛を取り込むことで作られてしまうものです。
よって、ムダ毛や抜け毛を飲み込まないようにできれば、毛球が作られるのを防ぐことができるのです。
- 毛の流れに沿って優しく
- ブラッシングの頻度は長毛種で1日2回、短毛種なら週に3回程でやりすぎないこと
- 1回あたり数分程度でさっと済ませる
上記のことに注意して、ブラッシングしてあげましょう。
換毛期はだいたい3月頃と11月頃の年2回訪れます。そのあたりは特に念入りにブラッシングしてあげましょう。
ブラッシングのおすすめグッズは、さきほども登場したファーミネーターです。
こんなにもムダ毛があって、こんなにも体内に取り込んでいるのか・・・!と驚くほどの毛を除去できますよ。
適度な運動をさせる
猫に適度な運動をさせることで、腸の動きを促進させることができます。
また、遊んでストレスを解消してあげることで、無駄な毛づくろいを防ぐこともできます。
毎日遊んであげて、運動を促してあげましょう。
猫草を与える
猫草を与えることで、胃を刺激し、毛玉を吐きやすくすることができます。
日ごろからよく吐いて毛玉を出すタイプの子は、猫草を与えてあげるのもよいでしょう。
猫草を与える場合は、12か月以降にしましょう。
水分をしっかり与える
水分をしっかり与えることも、毛玉を体外に排出することの手助けとなります。
そのため、水を与えるための工夫をしましょう。
先ほども紹介したように、食事回数を増やすことで水を飲む頻度を増やしたり、ドライフードからウェットフードに替えて水分の摂取量を増やしたりするのが効果的ですよ。
猫が吐く正常な頻度って?
どれくらいの頻度までが正常といえるか、明確な根拠はなさそうでしたが、だいたい1日に2~3回くらいで、元気そうにしていれば、生理現象でそれくらい吐くこともあるそうです。
特に長毛種や、抜け毛が多くなる換毛期においては、1日に数回吐く場合が。
普段でも、1日2~3回、毛玉を吐きだす猫もいます。元気にしていれば、これは心配しなくてよい生理現象の嘔吐です。
猫が吐く回数や頻度に明確な根拠があるわけではありませんが、1日1~2回、多くても3回までなら生理現象で吐いている可能性が高いので、正常といえるでしょう。
一方で、1日に2回吐くという状態が数日続く場合は要注意との意見もありました。
どんな場合が普通の状態で、どんな場合がそうでないかを知るにはどうしたらいいのでしょう? 「目やすとしては、もしネコちゃんの嘔吐の回数が1か月に1回~3回ならば問題ないでしょう」。ヒューストンのウィリアム・フォルガー獣医師はこう言います。 フォルガー獣医師は、1日2回の嘔吐が2~3日続く場合には深刻だと言います。
ただし、吐く頻度や回数よりも、何を吐いたかどうか(吐いた内容)と吐いた前後の猫の状態を見る方が大事なようです。
猫が吐かないのは必ずしも病気ではないが注意が必要
うちの猫ちゃんが吐かない・・・!という場合でも、必ずしも病気ではない、ということがわかりました。
ただし、猫の健康状態が悪かったり、挙動がおかしい場合は、病気のせいで吐かない・吐けなくなっている可能性もあります。
日ごろから、猫ちゃんの様子をしっかり観察してあげてくださいね。
毛球症で重篤な状態になってしまうと、外科手術が必要となるため、治療費も高額になってしまいます。
そのためにもペット保険に入っておくとより安心です。
保険会社によっては、獣医師に電話で相談できるサービスもあります。
うちの猫が入っている保険でもそのサービスがあります。
心配な場合は、こうしたサービスを利用して、電話で獣医さんに様子を伝えてみて、判断を仰いだり病院を受診したりしてもよいでしょう。
それとともに、しっかりと予防と対策を行って、猫ちゃんの健康を守っていきましょう~^^
毛玉ケア用のフード
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