冬の季節って、運動しないと!と思いつつも、寒くってなかなか腰が重い・・・
冬って美味しい食べ物も多くってついつい食べちゃう・・・
冬は露出がないから、調子乗ってて気付けば太ってた・・・
なんていう方も多いのではないでしょうか。
さて、猫ちゃんの場合はどうでしょう?
猫も人間同様、冬に太るのでしょうか。
猫にとって太りやすい季節はあるのでしょうか。
今回は、
- 猫も冬に太りやすいのか
- 猫の標準体重
- 猫の体重の測り方
- 肥満の場合引き起こしやすい疾患
- 肥満かどうかの見分け方
- 肥満を防ぐための対策法
についてお話したいと思います。
人間も猫も、健康のために太りすぎないように注意しようで~
猫も冬に太るの?太りやすい時期は?
実際に、猫も冬になると太りやすいと言われています。
統計的に確実に裏付けをされている訳ではなさそうですが、実際にそう感じている飼い主さんがいたり、そう考えられるいくつかの理由があったりします。
ある動物病院さんのサイトでも、猫も四季に応じて食欲の増減があるといわれています。
冬>春=秋>夏
冬に一番食欲が増し、次に春と秋が同じくらい、夏がもっとも食欲が減退すると考えられているそうです。
よって、順当にいけば1番太る可能性のある季節・太りやすい季節は冬と言えますね。
一方で、秋は食欲もりもりで催促するくらい。冬もそのまま食欲をキープするかややスピードが増していますね。
実際、同じような意見が見られました。
秋から食欲旺盛になってきます。 あまりにも暑い、寒いと食欲も減退しますが 普通の環境にいれば冬の方がよく食べます。
また、猫も冬に備えて外気や寒さから身を守るため・冬支度をするために脂肪を蓄えやすくなるそうです。
また、これは人間の場合も同じですが、寒さが苦手な猫ちゃんの場合、わざわざ寒い環境に出ていかずに、温かいところでぬくぬくとすごすため、運動する運動量が減ります。(消費カロリーが減る)
にもかかわらず、食事量(摂取カロリー)はこれまでと変わらない以上、太ってしまう、ということにもなります。
冬は狩る獲物が少なかったため、体力を消耗しないようにあまり動かずに寝ていることの方が多かったという野生時代の名残が、残っているとも言えるそうです。
また、夏の時の毛よりも、冬毛は密なので(毛を密集させて外気をさえぎり体温が下がらないようにするため)、換毛期を迎えて冬毛に生え変わると、見た目的にふっくらして見えやすいということもあるのだそうです。
ですので、体重は変わっていないにも関わらず、心なしか丸々しているという場合は、毛が密になったため、見た目的に太ったように見えるということなのでしょうね。
猫は一般的に、12月~2月が太りやすい時期と言われているようです。
猫の標準体重ってどれくらいの重さ?
猫の標準体型は、
オス・・・4.5~6kg
メス・・・3.5~5kg
と言われています。
とはいえ、猫種によって小柄な猫はさらに軽く、大きな猫はもっと重くなるので、あくまで平均値です。
ちなみに、この標準体型の基準となるのは、成熟してから1歳前後の避妊去勢手術の前の体重のことであり、その後成長に2~5年かかるので、全ての猫に当てはまるわけでありません。
例えば、うちのルーンちゃんはロシアンブルーですが、3.5kgです。
ロシアンブルーの体重変動や標準体重についてはこちらの記事にて解説していますので、併せてご覧ください。
同じようにベンガルやシンガプーラなどの小さく細い猫は同じくらいかと思いますが、元々体が大きなノルウェージャンフォレストキャットやメインクーンだと、7kg超でも肥満ではない場合もあります。
そのため、体重だけではなく、見た目での肥満の判断が必要にもなってきます。
猫の太っているかどうかの見分け方
飼っている猫ちゃんが、肥満かどうかを見分けるためのチェック項目を作ってみました。
- 猫を真上から見た時、猫の肩幅よりお腹の幅が大きい(ひょうたん型)
- 背骨やあばらを触っても、脂肪を感じてどこにあるかわからない
- 猫を横から見て、お腹がたるんでいないか(ルーズスキンの場合は、肥満では無い)
- 全体的にフォルムが丸い
ルーズスキンというのは、猫が自分の体を外敵から守ったり、体の柔軟性を保ったりするために持っているとされるお腹の皮のたるみのことです。
このルーズスキンも、体の横から見てみると、だるんとお腹が垂れ下がっているように見えるのですが、これは肥満の印ではありません。
ルーズスキンに関するお話はこちら↓にまとめています。
猫の体重の正しい測り方
猫の正しい体重の測り方を紹介いたします。
出来れば、毎日体重を測るのが理想的ですが、3日に1度、1週間に1度でも問題ありません。
猫が肥満になるとかかりやすい病気
人間と同様、猫も肥満になると、かかりやすい疾患が存在します。
かかりやすい病気は以下の通りです。
- 心臓病(心肥大、心不全)
- 血管への負担(高血圧)
- 関節疾患(関節炎、椎間板ヘルニア、靭帯断裂など)
- 糖尿病
- 尿石症
- 皮膚病
- 便秘
- 腫瘍ができやすい
肥満になると、心臓や血管への負担がかかるため、循環器系の病気や、高血圧を引き起こしやすくなります。
肥満とは・・・脂肪組織が過剰に体に付いている状態。
脂肪細胞は生きた細胞なので、酸素と栄養の供給が必要です。
そのため、肥満猫は痩せた猫よりも毛細血管が発達して血管も長くなります。
そうなると、循環する血液の量を増やさなければならなくなるため、拍動にて血液を出す時に力がよりかかってしまったり、心拍数が増加したりすることで、血圧が上がり心臓にも負担がかかってしまうのです。
また、脂肪が増えると、皮膚への栄養血管にも負担がかかるために皮膚病になりやすくなったり、傷が治りにくくなったりするそうです。
単純に体重が増えると、足腰や関節に負担がかかりますし、そうなるとますます猫が動かなくなり、さらに体重が増えかねません。
と、なると、食事制限をして肥満を解消したいと考えるかもしれません。
しかし、それを素人判断で行うのはやめておいた方がよいです。
というのも、急激に食事を減らすと、体の脂肪が肝臓に集められてしまい、脂肪肝(肝脂肪症候群(突発性肝リピドーシス))になってしまいます。
そうなると、激しい肝機能不全をおこし、猫の命にも関わることとなります。
太った猫が3日間食べなければ、脂肪肝になると言われています。
そのため、既に肥満の子が食事制限(減量)をする場合は、必ず医師の監修のもとでしっかり行うべきですが、参考程度に猫のダイエットについてお話しますと、ダイエットは1週間で体重の1~1.5%を減らしていくのが理想なのだそうです。
よって、今のフードの量の摂取カロリーから、20~30%減らし、体重に1%の減が見られるまで、さらに10%ずつ減らしていくという手はずです。
成長期に必要なカロリーは、体重1kgあたり80kcal、成長期をすぎた猫はその20%減の64kcalの摂取でOKだそうです。
但し、しつこいようですが、自己判断でこれを行うのではなく、獣医さんに相談し、獣医さんの指示のもと食事の減量は行ってください。猫のダイエットの方法! All Aboutより
肥満を解消する・予防する方法
猫肥満対策は、基本的に人間のダイエットに通ずる部分が多くあります。
摂取カロリーを減らすか、消費カロリーを増やせばよいのです。
肥満を予防する方法をまとめてみました。
- キャットフードをしっかり量った上で、適正量を与えること
- 食物繊維たっぷりのフードを与えて腹持ちをよくさせること
- おやつを与えない・与え過ぎない
- 食事回数を増やす(食事量はそのまま)
- 運動をさせる
猫にフードを適正量与える
まず大前提として、猫に与えるべき量の食事しか与えてはいけません。
「お腹を空かせているから」「ねだられるから」と、その都度与えていては、きりがありません。
そのため、目分量ではなく、しっかりと計測して与えるようにしましょう。
こんな感じ↓↓
うちは、タニタの計量器で毎日量っています。正確に測れるのでおすすめです。
猫に食物繊維たっぷりのフードを与える
規定量のフードでは、満足しなかったり、ご飯の要求がひどい場合は、腹持ちをよくしてくれる食物繊維を多く含んだ高繊維かつ低脂肪の食事を与えるとよいです。
うちの末っ子のうずらちゃんが、一生飢えていて食欲が底なしなので、減量用の食物繊維が多く含まれているフードを与えています。
上でも画像としてあげているフードで、ロイヤルカナンのものです。おすすめですよ。
それでも難しい場合は、肥満の子用の療法食も売られているので、獣医さんに相談して与えてみるとよいでしょう。
食事の切り替え方
いきなりすべての食事を変えずに、最初は今までの食事に1割程度の新しいフードを混ぜます。
2日ほど便の調子などをみて、えり好みせず食べるようであれば、3日目以降に新しいフードを3割まで増やします。
その後も2日間程度様子を見て、問題がみられなければ6割まで増やす。
というように、最低でも1週間程度かけて、様子を見ながら切り替えるようにしましょう。
猫におやつを与えすぎない・与えない
これは、人間にも通ずる話ですが、肥満気味の子には、おやつを与え過ぎない・もしくは与えないようにしましょう。
可哀想ではありますが、健康にはかえられませんので、心を鬼にして管理しましょう。
おやつを毎日与えてしまっている場合は、与える回数を減らすことも大切です。
食事回数を増やす
それでもまだ効果が表れない場合や、要求が止まない・どうしても欲しがる場合は、食事量はそのままで、食事の回数を細かく分ける・増やすことも効果的です。
一度に食べる量を制限して分けることで、エネルギー消費量が大きくなってダイエットしやすくなります。
ただし、食べ残しは与えず、ダラダラ食いをさせない方がよいそうです。(与えてから30分程度でさげる)
また、早食いもよくありません。
太りやすい猫はエサを丸呑みしたり早食いしたりする傾向にあります。
猫も同じです。
ですので、猫がご飯を一気食いできないような工夫をして食事を与えましょう。
いっきにご飯を口に入れられないような仕様のお皿も販売されています。
平たいお皿に、フードをバラバラとちりばめてもいいですし、面倒でなければ、1粒ずつお皿に入れてあげてもよいですよ。
または、猫の前足だけが入る入り口の狭い入れ物にご飯を入れる。
小さめのペットボトル(350ml)にご飯が出てくる程度の小さな穴を数カ所あけて、ご飯を入れて猫に与えます。
こうすると、ペットボトルを転がして少しずつこぼれ出る分しか食べられないため、猫の狩猟本能を上手く利用しながら、ちょっとずつご飯を与えることができます。
それに最適なおもちゃも売られているので、是非導入してみてください。
猫に毎日運動をさせる・運動量を増やす
成長期の猫ちゃんの場合は、食事量を減らす方法で痩せるのではなく、運動で消費カロリーを増やすことで、痩せるようにしてくださいね。
運動は、お気に入りのおもちゃを使っておこなってもいいですし、どうしても遊ばない子には、ご飯を利用して運動量を増やす手立てをとってもいいでしょう。
先ほど紹介したような、おもちゃのボールの中にフードを入れて、それを上手く転がせば、その分だけフードが出てくると言ったおもちゃがあります。
それを使えば、食欲旺盛の猫ちゃんに否が応でも運動させることができます。
我が家でおすすめのおもちゃを、猫の年齢別に紹介しています。
子ねこからシニア猫までに人気だったおもちゃをランキングにしていますので、よければ参照ください。
いつも寝ている場所と、食事の場所を離して、歩いたり移動する必要をわざと作ったり、キャットタワーの上に1粒ずつエサを置いていって、それを食べさせるという方法もいいかもしれませんね。
また、猫の運動においては、上下運動が1番効果的なのだそうで、キャットツリーをうまく活用するとよいでしょう。
キャットタワーの上の方で猫じゃらしをふっておびきよせ、上に登ってきたら、今度は下の方で猫じゃらしを振っておびきよせ、また上で・・・と何回も繰り返すのもおすすめ。(人間も痩せそう笑)
うちで愛用しているキャットタワーはこちら↓
階段のある家の場合は、階段の下に向けてお気に入りのおもちゃやゴムボールを投げてあげると、喜んで取りに行ってくれるでしょう。
運動は長くても15分程度、1日2回程度にとどめましょう。
猫が太りやすくなるその他の理由は?
冬以外にも太る要因は、避妊・去勢手術を受けると太りやすくなります。
避妊手術後に与えている食事はこちらを参照ください↓
避妊手術後の猫におすすめの低カロリーフード★ロイヤルカナンフィーメールケアのレビュー
避妊手術の経験談についてはこちら↓
代謝が落ちたり、ホルモンバランスが狂うことで太りやすくなるからです。
また、手術をすることで、一つの「欲」を手放すことから、「食欲」が生活の中心となり、動くことも少なくなり、食べ過ぎたり肥満に繋がったりするのです。
また、遺伝的に太りやすい子もいれば、ストレスによって太る(過食)子もいますし、甲状腺機能低下症、クッシング症候群、高脂血症といった病気が原因で肥満が引き起こされる場合もあるそうです。
猫も人間も冬は太りやすい季節なので注意しよう!
猫の太りやすい季節とその理由、そして肥満の予防法などについてお話しました。
人間の場合は、自分で気を付けたり節制することができます。
しかし、猫の場合はそうもいきません。
飼い主さんがしっかりと管理してあげる必要があります。
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その結果、毛玉を吐いたり、体内で毛玉が絡まって毛球症という病気を引き起こしてしまいます。
それを防ぐためにとっても便利なグッズが「ファーミネーター」というブラシです。
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