2020年版・猫との生活の必需品

注意│猫や犬の寄生虫は人間にも感染するの?感染経路や症状・予防や治療法も紹介!

こんにちは。ゆきちです。

犬や猫を飼っている方で、特に野良猫を保護した方は、「寄生虫」の検査や、駆除(駆虫)の経験があるのではないでしょうか。

この「寄生虫」が猫から猫へ、犬から犬へと感染することは容易に想像できますが、はたしてこれらの虫が人間へも感染するのか?という点が疑問であり、かつ不安な点かと思います。

今回は、「猫や犬に寄生する虫は、果たして人間にもうつるのか」「うつるとしたら、どのような症状が出るのか」「どうやって感染するのか」「感染を防ぐ予防法や対策はどんなものか」について、詳しくご紹介しようと思います。

ゆきち
うちも野良猫の子猫を保護した際、寄生虫でてんやわんやしました。同じように心配になっている方にお送りしたい情報です!

猫や犬の寄生虫は人間にも感染するの?

結論からズバリ申し上げますと、猫や犬に寄生した虫や寄生する可能性のある虫は、人間にも感染する可能性があります。

動物から人間へうつる病気は「人畜共通感染症(人獣共通感染症(Zoonosis))」と言うそうで、日本国内でも約50種類程度が存在しており、その中に、犬や猫からもうつる可能性がある「トキソプラズマ症」「クリプトスポリジウム症」「イヌ・ネコ回虫症(トキソカラ症)」「エキノコックス症」「瓜実条虫症」等の寄生虫の感染が含まれています。

特に乳幼児への感染は重症化しやすいため、ご家庭にいらっしゃる場合は、注意が必要です!

大人でも、大量の卵を体内に摂取してしまった場合は、重篤な症状を引き起こす可能性がありますし、妊娠中の方が初めて感染すると、胎児にも影響を及ぼす可能性がある虫もいます。

ただ、気を付ける点を意識して予防していれば、感染を防ぐことは容易で、そう簡単に感染するものではありません

では、動物から人に感染しうる寄生虫の概要や特徴を簡単にご説明します。

トキソプラズマ症

「トキソプラズマ・ゴンディー」という名の原虫が原因で引き起こされる病気です。

トキソプラズマはほぼ全ての哺乳類と鳥類にも感染します。

しかし、猫の体内に入った時だけこの虫が増殖(繁殖)することができるため、トキソプラズマに感染している疑いのある猫を飼っている場合や、猫と触れ合う機会がある方は注意が必要です。

ゆきち
猫以外の動物に感染した場合は、繁殖ができないため、筋肉内でじっとしているだけだそうです。

よって、トキソプラズマ症に関しては、猫からのみの感染で、犬やハムスターなどからはありません。

ただし、猫の場合も、糞便中にこの虫が見つかることはほぼないそうで、猫の血液検査で稀に陽性反応が出る子もいる程度だとのこと。

猫で血液検査をするとごくまれに陽性の例を見ますが、糞便検査でこの虫が見つかることはほとんどありません。

妊娠した飼い主さんが飼い猫のトキソプラズマの検査を希望される事も多いのですが、ほとんど感染例に当たったことがありません。

この虫は、石鹸や消毒剤にも強く、その上、屋外では1年以上生存が可能です。

ゴキブリやハエ、ネズミなども虫を媒介させるので、それらを口にする猫には注意です。

クリプトスポリジウム症

「クリプトスポリジウム・パルバム」という原虫が原因で引き起こされる病気です。

とても小さな原虫で直径3.5~5.0μmほどです。水中や湿潤な環境下では半年ほど、低温であれば長期間生きのびることができます。

一般的には、この原虫は水道水から集団感染が起こる事例が報告されているそうです。(水道水やプールの塩素消毒に抵抗できる虫のため)

各種消毒液でも死滅せず、死滅させるには、乾燥させるか70°C以上の加熱をする必要があります。

ただし、動物の消化管にも寄生するため、この原虫に感染している犬や猫から、人にも感染した例はあるそうです。(動物の糞便内に卵のようなものが排出されることにより)

もともとは、牛や豚、犬や猫、ネズミの腸管内での寄生が確認できる虫でしたが、人において1976年に初めて感染が確認されました。

ヒトでの感染は1976年にはじめて報告された。1980年代に 入ってからは後天性免疫不全 症候群(AIDS)での致死性下痢症の病原体として注目され、その後ほどなく、健常者においても水様下痢症の原因となることが明らかとなった。

ただ、こちらの感染症も、動物を介しての発症例は日本でのきわめて少なく、年間10例ほど。

しかも、ほとんどが海外旅行者や、獣医学関係での発症とのことですので、過度な心配は不要かと思います。

ある集計によると1986年〜1997年1月の全症例数は37人で、海外旅行者13人、エイズ患者12人、獣医学関係学生(感染牛との接触)9人となっている。また、1999年4月の感染症法施行から2003年12月までに届けられたクリプトスポリジウム症報告数は、2002年を除き、多くても年間10例程度である。

ゆきち
日本で見られた集団感染では、水道水が原因で住居ビルや町単位で起こっています。

イヌ・ネコ回虫症(トキソカラ症)

「回虫」という虫によって引き起こされる病気です。見た目は、細長く白い虫で、虫自体は肉眼でみることができます。(にょろにょろ動く気持ち悪いやつです・・・)

だいたい15cm~50cmの長さ、約2.5mm~5mmの直径にほどで、1年間~2年間は生きることができます。

猫や犬の便に混ざって卵が体外へ排出され、5~10日経過したのち、感染力を持ちます。

実は、動物種を超えて感染することは少ないそうですが、本来寄生している動物以外の中に取り込まれてしまうと、体内の至る所へ迷い込んで症状を起こしてしまいます。(幼虫移行症といいます)

数か月にわたって生存し続け、免疫力が低下した際に症状が表れるようになります。

ただし、人間が本来の宿主(寄生する先)ではないので、体内では成虫に成長したり繁殖したりすることはできず、幼虫のまま体内を移動するのみです。

犬や猫だけではなく、小型の哺乳類や、アライグマなども感染源となります。

外猫の場合、感染率がかなり高いため、子猫を保護した時などには感染していると考え、検便をさせる方がよいです。

ゆきち
ちなみに、うちの保護猫も(子猫)回虫に感染していました・・・

エキノコックス症

主にキタキツネに寄生する寄生虫が感染源の病気です。北海道のキタキツネのおよそ15%が感染していると考えられています。

本来はイヌ科の動物に寄生していましたが、卵の大きさは、直径が0.03mmで、肉眼では到底見えません。

成虫は体長約1~5mmほどの小さな条虫で、4つほどの節から成ります。

そのため、日本では北海道などの北の方(緯度の高い地域)での発生がほとんどなので、あまり関わることのない病気ではありますが、2014年に愛知県で保護された野犬からエキノコックス症が見つかった例もあります。(キタキツネに次いで2番目に野犬への感染が多い)

また、ネズミにも感染するため、そのネズミを食べた猫にも感染することがあるため、これらの動物と触れ合うと感染する可能性があります。糞便とともに虫の節が排泄されます。

今は飼い犬においても問題視されているそうです。

2003年、厚生労働省は危険な動物由来感染症の一つ「エキノコックス症」が、「飼主らの間に急激に広がる危険性がある」として、 全国の都道府県に「感染防止策の徹底」などを求める通知を出しました。今、キツネ以外に飼犬が問題になっています。

瓜実条虫症

見た目は長いのですが、よく見ると幾つかの節が連なっています。

この節が腸管内で切り離され、糞便と一緒に排出されます。

この瓜実条虫はノミを介して感染する虫です。

人ではノミを潰した手をなめるなどして感染し、成虫が寄生したという症例が複数報告されているそうです。

そのため、犬や猫のノミ対策がちゃんとできていないと、そのノミが寄生虫を持っていさえすれば感染する可能性があります。

犬や猫以外にも、ウサギやネズミなどの小型の哺乳動物にも猫ノミは寄生しており、その確率も非常に高いので注意が必要です。

寄生虫が犬や猫から人へうつる際の主な感染経路

さて、これらの寄生虫は、猫や犬等の動物に寄生し、それを介して人へも感染して病気を引き起こす可能性があることがわかりましたが、いったいどのように犬や猫の動物から人へ感染するのでしょうか。

主な感染経路をご紹介します。

ペットとの触れ合いにおける経口摂取

寄生虫に感染している犬や猫へのキス同じ箸や食器でご飯を上げたり口移しで食べさせたりすることで、彼らのおなかの虫の卵を飲み込んで感染することがあります。

ゆきち
なかなか口移しでペットにご飯を与えることはないと思いますが・・・キスや過度なスキンシップは注意が必要ですね。

また、それだけではなく、ペットと一緒に遊んだり体を触ったりしたあとに手を洗わないまま、ものを食べたり口に入れたりすることでも感染します。

ゆきち
これは人間の場合だけではなく、多頭飼いをしている場合、その手で他の猫を触ってしまうとその猫にも感染させてしまうことにもなります!

一緒のベッドで寝ている間に、ペットの体についていた虫の卵を飲み込んでしまうという感染リスクもあります。

「別に、猫の便を触ってるわけじゃないし、過度なスキンシップでもないじゃん・・・」

と思いがちですが、猫の場合は特に、自分の体を自分でなめて、綺麗に毛づくろいをします。

もっと具体的に言うと、猫はトイレをした後に、自分で肛門をきれいに舐めてきれいにするわけですから、便内に卵があれば、それを経口摂取してしまうと共に、そのままついでに毛づくろいをした毛にも付着させてしまう可能性がある行為なわけです。

このような形で、虫の卵を持っている猫の場合、猫や犬の体をなでるだけでも、人(だけではなく、その他の猫も)への感染リスクが0とは言い切れません。

(ただし、回虫の場合は、便とともに排出されたばかりの卵には感染力がなく、排出されてから2週間ほどたたないと感染力をもちません)

また、犬や猫についていたノミを手でつぶしてしまった場合、そのノミの体内に瓜実条虫がいた場合、潰したと同時にこの瓜実条虫の子虫が手につくこととなり、それが口から偶然入ってしまうことで感染することもあります。(ノミは瓜実条虫の原因にもなるため)

ペットの排泄物の処理の際の経口摂取

ペットが便をすると、人間が掃除をしますよね。

ペットの体内に寄生虫が腸内にいる場合、便と一緒におなかの虫や虫の卵を排出します。

よって、便を処理したあと、手洗いなどを怠ると、手に付着した卵を口に入れてしまって感染するおそれがあります。

また、気を付けて処理をしないと、虫の卵がそのまわりに拡散してしまうので、そのあたりを間接的に触ってしまった手で食事をするだけでも感染のリスクは生じますね。

ゆきち
ペットを介しての人への感染の主な原因・経路は、ペットとのスキンシップや、排泄物の処理だということですね。

寄生虫を持っている動物を食すことでの経口摂取

これは犬や猫というペットとは関係ない感染経路ですが、寄生虫がらみなのでついでにご紹介します。

すでに回虫の幼虫などが寄生してしまっている、鶏や牛の肝臓や生肉や生レバーを食べてしまうと、回虫症に感染する可能性があります。(肝臓に回虫の幼虫が潜んでいる可能性があるため)

また、羊や豚などの肉を十分に熱を加えないまま食べることで、トキソプラズマ症に感染する可能性もあります。

ゆきち
犬や猫の場合も、寄生虫は腸管など消化器管内に寄生することが多いですから、そのあたりの部位を生で食べることは超危険行為ですね。そもそも鶏の生肉はおすすめできません!

その他による経口摂取

砂場、公園、川岸、草むら、グラウンド、花壇等の砂を触った手で食べ物を食べたり、砂が口に入ることによってもうつります。

野良猫が公園などで糞をしたり、犬を散歩させた際に、糞を放置したりすると、その糞に含まれていた卵や虫が土や砂中に混ざってしまうことになります。

よって、家で犬や猫を飼っていなくても、特に子どもの場合、公園や川岸の草むらで遊んだ後や、砂遊び後に手を洗わずにいると、感染する可能性があるということです。

それから、幼児の場合、カーペットをなめたりすることでも感染する可能性があります。

カーペットには、猫や犬の体についた卵が落ちている可能性もありますし、犬や猫にノミがいた場合、ノミにも寄生虫(瓜実条虫)がいる可能性があるからです。

皮膚からの侵入

土の中などに潜む寄生虫(鉤虫の幼虫等)が、人の皮膚を食い破って侵入することで、感染することがあります。

鉤虫という虫は、通常犬や猫、その他哺乳類にのみ寄生する虫ですが、人にも感染することもあり、はだしで歩いたり座ったり、砂遊びやガーデニングをしたり、皮膚が直接地面や砂に触れた際に、鉤虫が皮膚に入りこんで感染します。

 

寄生虫種類別の主な感染経路

エキノコックス症・・・動物の排泄物(主にキツネやイヌなど)や、それに汚染された水、食べ物、埃などが口に入ることで感染(感染地域の野菜の生食からの感染もあり)

回虫症・・・犬猫の糞便からの経口摂取、公園の砂場遊び等での経口摂取、生肉やレバーを食すこと

トキソプラズマ症・・・一番の感染源は十分に加熱していない肉(感染した豚肉の生食)を食すこと・猫の糞便からの経口摂取

クリプトスポリジウム症・・・動物の排泄物に含まれる虫の卵が口に入ることで感染(主に水道水や汚水等からの感染)

瓜実条虫症・・・ノミをつぶした際に手に付着した幼虫を誤って口にすることで感染、愛犬・愛猫とスキンシップ

鉤虫感染症・・・土の中で繁殖した鉤虫が人間の皮膚から侵入して感染・幼虫を経口摂取で感染

人間が寄生虫に感染した際に表れる症状は?

では、人間が寄生虫に感染してしまったら、どんな症状を発症するのでしょうか。

ざっとまとめるとこのような症状が表れるとされています。

ただし、無症状という場合が多いそうです。特に、免疫力の高い大人の場合はその場合が多いです。

しかし、乳幼児や体力の弱い高齢者や妊婦さんは上記のような症状が出ることがあります。

また、どの部位に感染するか(目、肺、肝臓、脳、脊髄、皮膚など)によっても症状の出方が変わります。

寄生虫の種類によっても異なりますので、種類ごとにご紹介します。

トキソプラズマ症の場合

多くの場合は(健康体の場合)無症状、もしくは軽症のため、気付かない人が多いです。

感染した人のうち、10~20%ほどの人が、発熱や倦怠感、リンパ節の腫れなどのインフルエンザに似た症状や、筋肉痛のような軽微な痛みが2日~数週間続く程度です。

目に発症すると視力障害、眼痛などがあります。

(大量の虫に感染した場合や、免疫が低下している方の場合は、貧血や、肺炎、脳膜炎などの症状が現われることもあります。)

ただし、妊婦さん(妊娠時が初感染の場合のみ)に感染すると死産や流産、胎児に先天的な障害が生じる可能性があります。(「先天性トキソプラズマ症」といい、視力障害や運動障害、発育不良等が生じる)

稀に生後1年以上経ってから、脈絡膜炎や中枢神経障害が現われることもあります。

クリプトスポリジウム症

感染してからおよそ3~10日間の潜伏期間を経て、4~7日ほどで、腹痛を伴う激しい水のような下痢が起こる(1日数回~20回以上にまで)ことが特徴的です。(大多数の人が、9日以内に発症)

その他発熱、吐き気、嘔吐、倦怠感、食欲低下、悪心を感じることもあり、インフルエンザの症状に似ているとも言われています。

軽度の場合は、これらの症状が約数日から2、3週間持続したのち、自然治癒します。

(人も動物も、有効な治療法は知られていないため、対処療法を行い自然治癒を待ちます)

免疫のある人だと、この程度で済みますが、免疫力の低い人は、重症になる場合がありますし、初めて感染した際は症状が重くなりがちです。

半年から1年以内で再び感染した場合は軽症か無症状の場合が多いそうです。

イヌ・ネコ回虫症(トキソカラ症)

回虫は、成虫に成長できず、幼虫のまま体内を移動するため色々な場所(肝臓、目、肺、脳、リンパ節、皮膚、脊髄。(特に肺や肝臓へ移動することが多いそうです))へ入り込みます。(幼虫内臓移行症という)

人の場合は、1ヶ月程度の潜伏期間を経て、発症するため、回虫が原因だと結びつけることが難しいのです。

幼虫が侵入する場所にもよりますが、血液の流れによって、幼虫が移動・拡大します。

内臓に侵入した場合、発熱、倦怠感、食欲不振、腹痛、肝臓の腫れなどが生じ、肺に侵入すると肺炎や咳、脳の場合はてんかんのような発作の原因や痙攣、かなり稀ではありますが、突然死の原因になることもあります。

眼に入ると、ぶどう膜炎、視力低下、目のかすみ、飛蚊症(糸くずや黒い点のようなものが視界に飛んでいるように見える)、眼痛・網膜脈絡炎などが起こります。(重症の場合、失明する)

特に幼児の場合は危険性が高く、移動する臓器(移行先)によっては重症になる場合もあります。

毎年、10名ほどの方が、回虫に感染して亡くなっているそうです。

あまり知られていませんが、毎年10名ほどが 回虫症 で亡くなられています。

回虫内臓移行症の感染例

自宅の庭で犬と鶏を飼育していた71歳と45歳の親子。ある日、鶏の肝臓を生で食べたところ、約2週間後、熱と咳、全身倦怠、頭痛、右腕のしびれなどの症状が2人に出たそうです。
その後、人用の駆虫薬を投薬しましたが、2人とも薬の副作用による肝機能障害が強く出て治療を嫌がり、病院に来なくなってしまったとのこと。
結局その1年後、父親が急性の腎不全を起こし、亡くなっています。

この症例では、親子が食べ残した鶏の肝臓が冷凍されていたため、それを解凍して調べたところ、小指の先ほどの小さな肝臓から300匹以上の犬回虫の幼虫が発見されました。
つまり、親子2人で1,000匹以上の幼虫を口の中に入れたのでは?と推測され、犬回虫幼虫の大量寄生による、幼虫移行症であったことが分かっています。

[kjk_balloon id="39"]やはり、鶏肉や内臓は生で食べるもんじゃないですね。[/kjk_balloon]

日本では1965年~1991年の間に、イヌ回虫による症例が96例、ネコ回虫による症例が21例報告されている。
幼・小児に多く発生するといわれていたが、高齢層の発生も増加傾向にある。 アメリカの症例では、陽性患者の67%が眼幼虫移行症、20%が内臓幼虫移行症で、眼幼虫移行症の患者の95%が明らかな視覚障害を持ち、 20%が片目あるいは両目を失明していた。
日本でも最近失明例が出ている。 組織内に寄生した幼虫に対しては、確実な治療法は存在しない。 眼移行例の治療法も確立していない。

失明するのは怖いですし、確実な治療法が確立していないところがさらに怖いですね。

ただ、約30年の間に100件ほどなので、頻繁な病気ではないことはわかります。

エキノコックス症

感染後5~15年くらいは潜伏期間のため、自覚症状がありません。

感染する場所によって症状は異なりますが、まずは、肝臓内で幼虫のまま繁殖するため、肝臓の腫れ、黄疸、腹水、皮膚の痒みなど、徐々に重い肝機能障害が生じ、肺の場合は咳、血痰、胸痛などが起こります。

ゆっくりと体内で幼虫が増殖し、そのまま放置すると、血流やリンパの流れに乗って、骨全身へ骨や骨髄にまでもガンのように転移し、組織や臓器を破壊していきます。

よって、放置し続ければ、90%以上が死に至る寄生虫の中でもかなり怖い病気です。

人の場合は、内科的な治療法はなく、寄生虫が感染したところを手術などで外科的に取り除く以外に治療法はいまのところありません。

瓜実条虫症

無症状のことがほとんどだそうですが、たくさん体内に取り込んで感染すると、主に下痢などを引き起こします。(幼児の場合も下痢が見られる)

人への寄生虫感染の予防法・対策法は?

大前提は、ペットを飼っている場合は、寄生虫に感染していないか、定期的に検査を受けることです。

検査によって感染が確認された場合は、病院で適切な薬物を処方してもらって駆虫をすれば問題ないです。

これさえ確実に徹底できていれば、室内飼いのペットからの感染を怖れる必要はないと思います。

ただ、その他からの感染ルートにからの感染の可能性もありますので、予防法を一通りすべてご紹介します。

この章の冒頭でもお話ししましたが、抵抗力のない乳幼児においては、被害も大きくなりがちですから、赤ちゃんや幼児がいらっしゃるご家庭では、次のことに気を付けて、徹底して感染対策をするのがよいでしょう。

[list class="ol-circle li-mainbdr main-bc-before"]
  1. 乳幼児をペットのトイレに近づけない
  2. 大人がペットを触った後は、必ず手を洗った状態で、乳幼児に触れる
  3. 極力、ペットとスキンシップをさせない(特に体調がよくない時は、一緒に遊ばせない)
  4. お子様の手洗いはこまめに行う
  5. 土を触った後(乳幼児が砂場で遊んだ際や、親がガーデニングを行った際など)は必ず手洗いをする

一番手っ取り速いのは、感染している可能性のあるペットとは、一緒に遊ばせず、スキンシップをとらせないことです。

可哀想ではありますが、しっかりと定期的に駆虫や検査をして、確実に感染していないことが判明しない以上は、そうした行為を避けて感染リスクを下げることが賢明でしょう。

もし、一緒に遊んだり触れたりする機会があった場合は、必ずあとで手を洗わせるようにしてください。

また、乳幼児の行為にばかり気を取られがちですが、大人や乳幼児に接する人間も、彼らに触れる前には必ず手洗いを行うよう徹底しましょう。

手を洗わない状態で、彼らに触れたり、おむつをかえたり、食事を与えたりすると、感染してしまう恐れがあります。

それから、ペット以外の他の感染経路として、さすがに乳幼児に生の肉やレバーを食べさせることはないと思いますが、外で砂遊びをした際は注意が必要です。

例えば、公園の砂遊び場の砂の中にも、虫の卵が混じっている可能性もあります。

先ほども少しお話しましたが、虫の卵を持っている犬が、散歩の際に糞をしたら、もしくは野良猫が糞をしたら、そこに卵が産み落とされます。

特に回虫の卵は、土や砂の中で非常に長い期間生き続けることが出来るため、砂を触ることでその卵が手に付着してしまうことがあるのです。

砂遊び場だけではなく、グラウンドや川岸、ガーデニングの土などにも注意した方がよいでしょう。

ゆきち
ちょっとペットから離れた部分での感染リスクまで併せてお話ししましたが、ついでに留意してみてください。

乳幼児以外の場合においても、同じような対策をとればOKです。

  • ペットを触った後は、必ず手を洗う
  • 過度なスキンシップは控える
  • 土を触った後(ガーデニングや公園・砂場・川岸・草むらでの遊び等)は必ず手洗いをする・消毒する
  • 長時間土を触る場合は、手袋を使用する
  • ペットやその周囲を清潔に保つ(ペットのトイレや小屋・ベッド等)
  • 便はすぐに片づける
  • 便は直接触らない
  • 犬・猫は完全室内飼いを徹底する
  • 犬や猫を玄関に近づけない
  • 犬の散歩の際、他の犬の糞などには近づかないようにする
  • 寄生虫の定期検査と予防・ノミの駆除
  • 念入りな部屋の掃除
  • ペットのノミだけではなく、住環境におけるノミの駆除や予防(外から持ち帰らない)
  • 鶏・豚などの生肉や生の内臓(レバー)を食べない
  • 有機野菜はスチーム調理・火を通して食べる
  • 野犬やキタキツネに接触しない

色々な虫をご紹介しましたが、そのいずれもが経口摂取が主な感染経路ですので、手洗いを徹底することと、過度なスキンシップを控えることが有効な予防・対策でしょう。

それから、冒頭でもお話ししましたが、猫や犬を飼っている場合は、定期的に寄生虫の検査をすることがなによりも大切です。

それさえできていれば、猫や犬を飼っていることによる感染をいたずらに気にする必要は全くありません。

ゆきち
野良猫との安易なふれあいや、保護したての猫に関しては、寄生虫を持っている可能性があるため、注意が必要です。

しかし、動物における寄生虫は、適切な駆除薬(駆虫薬)をもって虫下しをすれば、問題なく駆除できるので、過度に恐れる心配はありません

すぐに病院へ連れていき、薬を処方してもらいましょう。

また、便で排出されてすぐの卵や虫には感染力はない(回虫の場合は5~14日後)ため、感染力を持つ前に速やかに便を処理すれば、感染の恐れはありません。

それから、妊娠中の方は、トキソプラズマ症に感染することが一番不安かと思います。

可能であれば、寄生虫がいるかどうか判別できない猫や犬のトイレ掃除は他の人にやってもらうとより安心できるでしょう。

難しい場合は、ゴム手袋を必ず着用し、処理後はすぐに消毒すると安心ですね。

猫や犬についているノミは安易につぶさない・もしくはノミをつぶしたあとは必ず手を洗うことも大切です。

もちろん、ペットに触れる前に洗わないと、またペットの体に寄生虫をつけてしまうことにもなってしまいますね。

また、室内飼いを徹底することで、外から虫を持ち帰ったり、寄生されるリスクを下げましょう。

人間が知らず知らずのうちに持ち帰ってしまうこともあるので(靴底でふんだ糞や砂)玄関に犬猫を下ろさない・歩かせないことが大事です。

玄関を隔離する柵のようなものを設置するのも得策かもしれません。

また、妊娠前に既に感染済の場合は、妊娠中に感染しても、特に胎児に危険はありません。

ただ、不安を払しょくするためにも、婦人科にてトキソプラズマ症の感染検査(抗体検査)を受けることができますので、是非相談してみるとよいでしょう。

妊娠の際でも、妊娠前でも、婦人科で5000円程度で検査してもらえるそうです。

それから、ペット以外からの感染としては、生肉を食したり、汚染された水や非加熱の有機栽培野菜を食したりすることで起こりうると考えられているため、注意が必要です。

寄生虫に感染してしまった際の検査方法・処置法・治療法は?

回虫症の場合

検査方法

血液検査によって、抗体を調べます。(血液検査によって、トキソカラ属線虫の抗体が確認されれば、回虫症であると確定。)

肺の炎症、肝臓の腫大、発熱などの症状の有無、血液中の白血球の一種の好酸球が増加している場合は、回虫症の疑いがあると考えられます。

稀に、組織片を肝臓などから採って、幼虫による炎症か、幼虫の形跡があるかを調査する場合もあります。

治療法

回虫症の場合は、ほとんどの症状が自然に治るため、治療する必要はない(自然治癒)そうです。

通常の免疫のある大人なら特に問題はありません。

重い症状の場合や、眼に感染している場合は、メコルチコステロイドとベンダゾールあるいはアルベンダゾールという薬剤を使用して治療します。

また、場合によっては強いレーザー光を当てることで、眼中の幼虫を殺すこともあるそうです。

クリプトスポリジウム症

治療法

クリプトスポリジウムは免疫作用によって、自然と直りますが、とにかく、脱水症状にならないようにしっかり水を飲むことが大切です。

スポーツドリンクの方が、吸収率が高く、有効的です。

本格的に治療する際は、食事制限や、水・電解質の摂取を行います。(WHO処方によるORS。スポーツ飲料水と近い組成)

その他、必要であらば、鎮痙剤、止瀉剤が処方されます。

他の症状と合併して発症したり、長期間持続したりする下痢に対しては、パロモマイシンという薬を2g、3週間にわたって投与されます。

新規薬剤のニタゾキサニドの効果も期待されています。(いずれも現時点では国内では発売されていません)

瓜実条虫

治療法

人用の条虫駆除薬で駆虫します。

一番の感染予防は寄生虫ペットの定期的な検査や対策が必要不可欠です!

色々と紹介してきましたが、簡潔に言うなら、たった一文で済みます。

くどいですが、犬猫を飼っている場合は、「室内飼いを徹底」し、「定期的な寄生虫検査」をして感染の有無を確認、と寄生していることが分かったら、適切な「駆虫」を行うことです。

それさえできていれば、ペットからの感染は怖れる必要はありません。

ですので、いたずらに警戒して、動物のお世話から遠ざかったり、放置したり、手放したりすることは絶対にやめてくださいね。

猫や犬に既に感染している寄生虫は、適切な処置を繰り返し行えば、完治します。

うちのるんちゃんも完全室内飼いですが、一度も寄生虫に感染したことはありません。

(保護猫のうずらちゃんは検査の結果、寄生していたので、2週間にわたる駆虫によって駆除しました)

人間が気を付けていれば犬や猫に寄生虫が感染することもありませんし、犬や猫から人間にうつることもありません。

ですので、今日ご紹介した予防策や対策を意識して暮らしてみてください。

ペット以外からの感染も色々とあることがお分かりいただけたかと思います。

特に生肉を食すことは厳禁ですよ。

ゆきち
また、既に疑わしい症状が出ている場合は、早急に病院へ行って検査をうけるようにしてくださいね。

▼今回参考にさせて頂いた文献

参考 おなかの虫の人への感染 | 内外寄生虫の基礎知識 | 犬猫の寄生虫対策 | Life with Pet バイエル薬品株式会社 動物用薬品事業部おなかの虫の人への感染 | 内外寄生虫の基礎知識 | 犬猫の寄生虫対策 | Life with Pet バイエル薬品株式会社 動物用薬品事業部 参考 寄生虫性人獣共通感染症寄生虫性人獣共通感染症 参考 回虫症(トキソカラ症)の特徴・症状と治療法について【医師監修】救急病院一覧あり | ファストドクター【夜間往診_自宅で診察・オンライン診療】国内最大34000件の往診実績【公式】ファストドクター

大阪府医師会

マイナビニュース

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