数年前、私の飼い猫(くろくん)が末期がんの診断を受け、その数週間後に虹の橋を渡りました。
おれのことだよ
最期の方は、口の中の「口蓋」という部分に穴が開き、思うようにご飯も食べられない状態でした。
カリカリのドライフードだけではなく、ウェットフードですらままならない状態。
食事が食べられないので、どんどんと痩せる一方。
その中で、より負担が少なく、かつ食べやすい。そして、ほんの少量であっても高カロリーを得られるものはないかと、色々と買いあさりました。
その時に見つけた市販品のご飯やおやつ、病院の先生におすすめされて処方してもらった療法食についてご紹介しようと思います。
もし、食事を食べてくれない猫ちゃんや、同じような状況に陥っている方、悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。
うちでは、シニア猫のくろくんの介護として与えていたフードやおやつにはなるのですが、病気や夏バテで弱っている子や、野良猫で保護したばかりの弱っている保護猫ちゃんたちにも使えると思います。
食事が大事なのはわかるけど、1日や2日くらい食べない日があっても、そんなにすぐに餓死しないよね?
と、思う方も多いかもしれません。
しかし、猫は、絶食や食欲不振が3日~1週間続くと「肝リピドーシス(脂肪肝)」を引き起こしてしまう可能性が高くなります。
「脂肪肝」と聞くと、肥満や食べ過ぎによってなるのかと思いきや、猫の場合は急激な飢餓や絶食(栄養失調)が原因と考えられているそうです。
肝臓に過剰な脂肪が蓄積することで肝機能障害を起こす病気。
猫が十分に栄養を取れなくなると体の中の脂肪が分解され、肝臓に急激に蓄積するために起こると考えられています。
主な症状としては数日間の食欲低下や元気の喪失などがあります。さらに、嘔吐、下痢などの胃腸障害や体重の減少や脱水症状、黄疸(白目や皮膚、粘膜が黄色くなる)などの症状が現れ、肝臓機能の低下が進行すると痙攣や意識障害などの神経障害が起こる可能性があります。
猫の脂肪肝(肝リピドーシス)とは | EPARKペットライフ
そのほかにも、よく寝るといった症状が表れることもあるそうです。
このように、「たかが1日や2日くらい」と考えてはいけないということがよくわかります。
色々な理由で、食事がとれなくなる・猫ちゃんが食べたがらなくなることがあるかと思います。
ストレス、鼻炎によって食事の匂いがわからない、何かしらの病気を抱えている等々……
その場合は、とにかく早急に病院に行って、医師の判断を仰ぎ、処置してもらうことをおすすめします。
オレは末期がんになってからは特に食べるのが難しくて食べられなかったけど、それまでも猫風邪やら色々で、ご飯が食べられないことが多々あったから、飼い主はあれこれ試していたなあ。
次に、猫が適正な体重を保って、健康を維持するために必要な1日あたりのエネルギーはどれくらいかご存じですか?
まずはそれがどれくらいなのか、計算して把握しておきましょう。
年齢や性別、活動量や生活環境などによっても異なってきますが、次のように考えていきます。
1日あたりのエネルギー要求量=安静時エネルギー要求量×係数
活動量がほとんどない状態で必要なエネルギー量のことをいいます。
人間でいうところの基礎代謝といったものです。生きて行く上で必要な最小限のエネルギーですね。
この安静時エネルギーの計算方法は2種類あるのですが、電卓がなくても簡単に求められる計算法をシェアします。
安静時エネルギー(kcal) = 体重(kg) × 30 ⁺ 70
たとえば、うちの猫(ルーン♀ 3.5㎏)で計算してみると、
安静時エネルギー(kcal) = 3.5(kg) × 30 ⁺ 70 = 175kcal
私が特に大きな運動をしなくても、1日175kcalは生きて行く上で必要、ということやね
ここに、ライフステージやライフスタイルなどに沿った係数を掛けて、1日あたりのエネルギー要求量を算出します。
係数は以下を参考にしてください。
状態 | 猫 | 犬 | |
現状維持 | 0.8〜1.6 | 1.0〜1.8 | |
避妊・去勢手術をしていない | 1.4 | 1.6 | |
避妊・去勢手術済 | 1.2 | 1.4 | |
活動量が少ない or 肥満ぎみ | 1 | 1.2 | |
安静にしなければならない場合 | 0.8 | 1 |
正確な数値を知りたい場合を除いては、下記計算方法を覚えておくとよいでしょう。
活動量が少ない … 50kcal
活動量が普通 … 60kcal × 体重(kg)
活動量が多い … 70kcal
うちのルーンの場合は、活動量は普通ということで計算すると、
活動量が普通 … 60kcal × 3.5(kg) = 210kcal
と計算ができます。
ルーンちゃんの体重の場合、「活動量が普通」で算出したカロリー(今回だと210kcal)は、初めの計算式で「避妊・去勢手術済」の場合(係数1.2)と同じ数値になりました。
うちの猫のうずら(♂ 4.8㎏)を例に計算してみると…(「活動量が普通」の場合で計算します)
ボクがうずらだよ
安静時エネルギー(kcal) = 4.8(kg) × 30 ⁺ 70 × 1.2(係数) = 256kcal
簡易的計算法で計算した場合は、
活動量が普通 … 60kcal × 4.8(kg) = 288kcal
となりました。
体重が大きい子の場合は、簡易的計算法と安静時エネルギー要求量から求める方法との差異が大きく出やすい傾向があるので、しっかりとしたカロリー計算を行いたい場合は、後者の方法をおすすめします。
上記の通り、必要なカロリー数を計算することができました。
ただ、本来はカロリー数を摂取できればOK!というわけではなく、必要な栄養素(タンパク質や脂質等)を摂取する必要があるので、その栄養素の割合も考える必要があります。
ですので、今回はあくまでも応急処置的な形で、「ひとまず(一時的に)少量の摂取でも高カロリーを得られるようにしたい・現在の食生活では足りないカロリーを補助したい」という場合に参考になりうるもの(うちの子が与えていたものや病院から処方されていたもの)を紹介します。
もしも、数日以上フードを思うように食べてくれない・ほとんど摂取できない状態が続く場合は、強制給餌も視野に入れる必要も出てくるかと思うので、先にも述べた通り、必ず病院に相談してくださいね。
うちの猫(くろくん)は固形物が全く食べられない状態になっていたので、ほぼ流動食(液体)のものがメインになっています。
CIAO(チャオ)エナジー エナジーちゅ〜る
猫からの絶大なる人気を得ている、あの「ちゅ〜る」の高カロリーバージョンです。
通常のちゅ〜ると同様、近くのお店、ディスカウントストア、ペットショップなどで手に入るタイプのものです。
価格もお手頃ですので、手軽に今すぐほしい方にはおすすめです。
私の家の近くのペットショップでは、1袋4本入りで200円程度でした。
味はかつお、とりささみ、まぐろ等もあります。
特に、日頃からちゅ〜るが大好きな猫ちゃんなら、与えやすいと思います。
このちゅ〜るでは、本来のちゅ〜る1本で得られるカロリーの約2倍のカロリー(14kcal)を摂取できます。
ちなみに、イミダゾールジペプチドも2倍とのこと。
渡り鳥が長距離を飛べる源の栄養素で、人間の疲労軽減にも有用だという研究があります。
うちのくろくんの場合、終盤はもはやちゅーる1本すら食べられない状態でしたが、獣医さんからは「1本食べるだけでもかなり違いますよ」と言って頂き、1日1本与えることを目標とし、亡くなる数時間まで与えていたものの1つです。
▼通常のちゅ〜るとエナジーちゅ〜るの成分比較表
成分 | ◆CIAO ちゅ~る まぐろ&ほたて味の場合 | エナジーちゅ〜るの場合 |
粗たん白質 | 7.0%以上 | 9.0%以上 |
粗脂肪 | 0.2%以上 | 3.8%以上 |
粗繊維 | 0.1%以下 | 0.6%以上 |
粗灰分 | 1.7%以下 | 2.0%以上 |
水分 | 91.0%以下 | 84.0%以上 |
カロリー | 約7kcal | 約14kcal |
チャオ (CIAO) エネルギーちゅ〜る(動物病院専売)
実は、上記のエナジーちゅ〜るとはまた別で、動物病院専売として売られているちゅ〜る「エネルギーちゅ〜る」も存在しています。
こちらも、通常のちゅ〜るのカロリーの2倍を摂取することができます。
▼成分表裏面の写真
先生におすすめされて、頂いたものです。
金額は1本100円~120円程度だったと思います。
どうしても固形物が食べられない、ウェットフードも食べようとしないという場合は、おすすめです。
うちのくろくんは、ウェットフードすら食べることができなくなってからは、これを主に与えていました。
味もいろいろとあるので、病院の先生に相談して、好きな味を処方してもらうといいと思います。
うちは、くろくんの好みに合わせ、まぐろととりささみを購入していました。
ちなみに、ばら売りではありませんが、Amazonでも購入可能です。
▼通常のちゅ〜るとエナジーちゅ〜る、動物病院専売ちゅ〜るの成分比較表
成分 | ◆CIAO ちゅ~る まぐろ&ほたて味 | エナジーちゅ〜る | 病院専売ちゅ〜る |
粗たん白質 | 7.0%以上 | 9.0%以上 | 9.0%以上 |
粗脂肪 | 0.2%以上 | 3.8%以上 | 3.8%以上 |
粗繊維 | 0.1%以下 | 0.6%以下 | 0.6%以下 |
粗灰分 | 1.7%以下 | 2.0%以上 | 2.0%以上 |
水分 | 91.0%以下 | 84.0%以上 | 84.0%以上 |
カロリー | 約7kcal | 約14kcal | 約14kcal |
エナジーちゅ〜ると病院専売のちゅ〜るは成分的には同じですね!
原材料に関しては、見比べてみたところ、専売の方にだけ乳酸菌とタウリンが入っていますが、違いとしてはそれくらいかもしれません。(あとはアミノ酸の種類が違うかも?)
アース・ペット にゃんにゃんカロリー とろ〜りミルク風味
これは、液体系で高カロリーを得られるものが何かないかと、ネットで調べた結果、見つけたものです。
Amazonでも高評価で、「これを与えたことで生き永らえた」といったシニア猫の飼い主さんの話もあり、購入しました。
12歳の愛猫が飲まず食わずになってしまい、病院に行っても原因不明…ちゅーるもダメ…一か八かで、こちらを購入させて頂きました!
自らは食べてくれなかったので、心を鬼にしてシリンジで強制給餌!
ちゅーるよりシリンジに断然詰めやすいです。そして、一箱なくなる頃には自ら飲み食い出来るようになりました!本当にありがとうございました!
夏バテで食欲不振でしたが、にゃんカロを与えて食欲復活しました。 カロリー補給と水分補給ができるので安心です。 ワクチンの後でぐったりしてても食べてくれます。 常備しておくと安心。
今18歳のうちの猫が、だんだん痩せてきて、心配だったところ、ニャンニャンカロリーをかけて、カリカリあげることで、残さず食べてくれるようになり、体重も戻ってきました。本当に感謝でいっぱいです!
その他にもたくさんの期待できそうな口コミが。
これらを見て、与えることに決めました。
16歳の時に、子猫を迎えたストレスで膀胱炎になりご飯を全く受けつけなくなりました。 病院で輸液をしながら薬をもらいましたが、上手く飲ませられず治りが悪く、点滴で静脈から薬を入れてもらうため入院する事に。
Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: アース・ペット にゃんにゃんカロリー ミルク 25g×12個(ケース販売)
土曜日に預けて日曜日は病院がお休みだったので、月曜日のお昼にお迎えに行くと、入院中も全くご飯を食べなかったようで、膀胱炎は完治したものの、何日も食べていないのですごく弱ってしまいました。(その時点で、5日ほど飲まず食わずで輸液のみでした。)
膀胱炎は治ったのに全くご飯を食べようとせず、寝てるのだけど熟睡する事もできないようで、うっすら目を開けヨダレを垂らして、見るからに危険な状態でした。
次の日にも病院に連れて行ったけど、先生からは「覚悟しておいて下さい。」と言われ・・ でも絶対に諦めたくないとネットを検索しまくり、Amazonの口コミでこちらを見つけ、まずはペットショップで購入し、その日の夜から強制給餌を始めました。
でもその時の私は強制給餌をやった事がなく、調べて見よう見まねでやったけど上手くあげられず・・・ 食べてくれないと死んでしまうと思い、泣きながら何度か繰り返すうちに、何とか上手くあげられるように。
それからは、1時間とか2時間ごとに注射器でこちらを強制給餌し続けました。
次の日の朝にはヨダレが止まりましたが、ここで続けないとダメだと思い、仕事を休み強制給餌を続けたところ、その日の夜に食べなくなってから初めてのウンチが出ました。
もしかしたら、回復するかもしれないと希望が出た瞬間でした。
でもまだ安心できないと思い、次の日は何とか主人に仕事を休んでもらい、回数は減らしたけど強制給餌を続けてもらいました。
そこからだんだんと元気になって復活してくれて、あれからもう5年経ちました。
こちらをあげるのがあと1日遅かったら、多分もうダメだったんじゃないかと思うぐらい危機的な状態でした。
そして、1ヶ月ほど前に2度目の危機が・・・ 肝臓の数値が上昇し、自力で飲まず食わずの日が10日ほど続きました。
もう無理かもと思った日もありましたが、病院での輸液・強肝剤・ステロイドに、こちらのにゃんにゃんカロリーと他の高カロリーの栄養食を混ぜた物を強制給餌し続けたら、体重を落とさず何とか回復してくれて、今は自分で食べられるようにもなりました。
腎臓病もあるので食欲に波があり、今は強制給餌を1日2〜3回続けています。
こちらはカロリーはあまり高くないので、カロリー摂取の為というよりは水分補給目的になります。
他に、カロリーの高いペーストタイプの栄養食と一緒に混ぜてあげています。 (こちらはサラッとした液体なので、混ぜると強制給餌がやりやすいです。)
これだけでカロリー摂取目的なら、1日に何本か食べさせた方がいいと思います。
この商品がなければうちの子は今生きていなかったので、本当に感謝しています。 愛猫の命ある限り、これからもこの商品にはお世話になっていこうと思っています。
14歳の猫が突然ご飯を食べなくなり、1日に何度も嘔吐と下痢を繰り返しました。
Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: アース・ペット にゃんにゃんカロリー ミルク 25g×12個(ケース販売)
毎日病院で抗生物質・消炎剤・ビタミン剤・下痢止めの注射を打ち続けましたが症状は悪化するばかり。
みるみると痩せてゆき肢体はフラつき思うように歩けずに、部屋の隅でグッタリと横たわっている日が続きました。
嗜好性の高いレトルトにもちゅーるにも見向きもせず、嫌がる中無理矢理シリンジで流動食を流し込んでいました。
少しでもカロリーの高いものを!と探しているとにゃんにゃんカロリーに引き当たり一か八か藁にもすがる思いで与えてみたところ、一口舐めさせるとムクッと起き上がり自らお皿に顔を突っ込んでペロペロとあっという間に完食。
1日1〜2回とありますが医師の先生は 「今は好きなだけ与えてください」との事で3〜4回与え、すると翌日からは少しずつですが自力でウエットフードを食べ始めました。 歩く歩数も増え少しずつ回復に向かっている様子です。
元々糖尿病を持っている子ですが、こちらは他のカロリー補完食と比べて糖質も少ないので少し安心です。
元野良猫でおそらく生まれつきの白血病発覚からのリンパ腫発症をした一歳未満の猫をどうにか生きて欲しくて色々なフードやサプリを試しました。
Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: アース・ペット にゃんにゃんカロリー ミルク 25g×12個(ケース販売)
が、口内炎が出来ておりやはりいずれも最後まで食べれず。
インターフェロン治療もあまり経過が良くなく、 最初は栄養価など色々な事を考えてしまい安価なフードはちゅーる以外手をつけずに居たのですが 何故もっと早くに買わなかったのか後悔するほど えずきながらも最後まで食べてくれます。
これを与えた後ずっと好きだったのに食べれなかったカリカリも少し食べました! ロイヤルカナンの腎臓サポートウェットを一緒に購入しましたが、こちらもなんと完食しましたので先に与えたこちらが影響してるのかな?と思ってます。
白血病+の保護猫3歳。生まれてすぐに発症していたんだと思います。
Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: アース・ペット にゃんにゃんカロリー ミルク 25g×12個(ケース販売)
体調の変動が激しく、最近は口の中が痛いようで魚の繊維が食べれなくなりました。
仔猫、高齢猫用の缶も水分だけ舐めて固形が食べられず残すことに。
これでは栄養が取れないとテリーヌなど何種類も試しましたが食べられず。チュールの総合栄養食は口の中がしみて食べず。
コレだけはミルク味でしみないのか、固形もなく全て食べられます。
治るわけではないですがなるべく美味しく食べれ元気に長生きしてくれたら嬉しいなー。
練乳のようなミルクの香りがする白っぽい液体です。
水に片栗粉を入れて混ぜた時のような、少しとろみがあり、通常の液体よりはなめとりやすく、食べやすくなっていると思います。
くろくんもお気に入りの1品でした。水をあまり飲まない子にもおすすめです。
オレは結構気に入ってて好きだったぜ
また、下部尿路の健康維持に配慮されているため、下部尿路疾患を患っているくろくんでも比較的与えやすかったです。
▼1袋に5パック入っています。
1袋あたり25g。ちゅ〜るのようにパウチに封入されているので、いつでも新鮮に与えられます。
▼裏面の表記
うちでは、ちゅ〜る同様、お皿に出してミルクのようになめさせて与えていました。
フードにかけたり混ぜたりするのもよいそうです。
ネットでも購入できますし、ペットショップで置いているお店も見かけるので、お近くで探してみてもよいと思います。
うちの子が食べていたのはミルクですが、こちらも「ホタテ味」や「チキン味」等もあるようなので、好みの味を与えてあげると良さそうです。
▼にゃんにゃんカロリーの成分表
成分 | |
粗たん白質 | 4%以上 |
粗脂肪 | 0%以上 |
粗繊維 | 1%以下 |
粗灰分 | 1%以下、水分95%以下、代謝エネルギー11kcal/1袋 |
水分 | 95%以下 |
カロリー | 約11kcal/1袋 |
ワンラック (ONE LAC) ワンラック エナジー500ー
こちらは、栄養価の高い粉末状の商品で、Amazonで高レビューだったので取り寄せました。(食事を食べてくれない・老猫の方でした)
実は、このタイプの商品が一番重宝したといっても過言ではありません。(次に紹介する「チューブ・ダイエット」も同様)
主な使い方としては、この粉末を、水に溶いて固さを調整して与えます。
水が少なければ、団子状に丸めて与えることもできますし、水の量が多ければ、液体になります。
水の量で固さを調整できるのは便利な点です。猫ちゃんに合わせて調整してあげるといいと思います。
そして、なぜ一番重宝したかというと、粉末のまま使うことも可能なので、「ふりかけ」的に使える点がすごく便利で効率的でした。
先ほど紹介したちゅ〜ると混ぜ合わせてあげられるので、そうすれば、もともとカロリーの高いものをさらに効率よくアップさせることもできます。
また、ちゅ〜るなどを食べてくれない猫ちゃんの場合であっても、もともとの好きなご飯に振りかけるだけで、同じ味でカロリーをかさ増しできちゃうのです。
うちは粉末のままウェットフードやちゅーるに混ぜ、少しでもカロリーのかさ上げができるようにしていました。
高カロリーとはいえ、うちはフードに混ぜていた程度で気休め程度にしか与えられませんでしたが、やらないよりはましだと思ってあげていました。
20gで1袋、1箱に6袋入っています。
商品名の通り、100gあたり500kcalを摂取できます。
なので、1袋で100kcalです。(5g…25kcal 10g…50kcal 20g…100kcal)
お気に入りのご飯(ウェットフードやドライフード)の上に振りかけて与える。
ちゅ〜るや、かろうじて食べてくれるおやつに粉末のまま混ぜて与えるのがおすすめ。
森乳サンワールド 犬猫用 チューブ・ダイエット スーパーハイカロリー/高脂質・緊急用
これは先ほどのエナジー500と同じような粉末タイプのもので、病院で処方してもらったものです。
病院での専売品で療法食になりますので、まずは獣医さんの指示のもと与えてくださいね。(ネットでも一応買えるようですが)
こちらは、色々と種類があり、猫ちゃんの状態に合わせて処方されるようで、くろくんが貰ったこの青色のものは一番緊急用のものだったようです。
他にも腎疾患用や、低脂肪のものなどがありました。
これも白い粉末で、水で溶いてシリンジやお皿から与えます。
これも水の量で形状を変えることができます。
エナジー500よりも更に高カロリーで、651kcal/100gです。(5g…約33kcal 10g…約65kcal 20g…約130kcal)
1袋あたり130キロカロリーということですね。
・スーパーハイカロリー流動食(特別療法食)。高脂質で緊急時の栄養補給に最適。
・アルギニン配合、ビタミンA強化→重症時推奨量を十分に満たす量を配合。
・ヌクオチドを含有→免疫機能や宿主防衛を維持など。
・たんぱく質→消化態乳たんぱく質使用。
・脂質→MCT(中鎖脂肪酸)使用。消化吸収率が高くエネルギーへの変換がスピーディ。
・病態に合わせて選択が可能。
・添加水量で形状を調整可能。
・病態の変化に合わせて給与方法を選択。(チューブ、シリンジ、練り餌状など)
◇消化管の状態によっては低濃度からの使用をおすすめします。
プリスクリプションダイエット 犬猫用 a/d
こちらも病院でおすすめされたもので、高カロリーのウェットフード。
ヒルズから発売されている「回復期ケアa/d」というウェットフードです。
本来、手術や病気、怪我などから回復させるために与えるフードで、高たんぱく質かつ高カロリーになっています。
栄養素の吸収を高めるため、消化性に優れた蛋白質、脂肪を使用・ビタミンB群やカリウムを補給し、免疫力を維持してくれるそうです。非常に柔らかいペーストのような形状です。
特別療法食ですので、獣医さんの指示のもとで与えるといいです。(通常の子にとってはカロリーが高いので注意です)
どうしてもご飯を食べられないと獣医さんに相談した際に処方して頂いたものです。
既に固形は食べられない状態でしたが、味もおいしかったようで、亡くなる1日前に初めて自ら自発的に舐めて食べようとしていました。
(結果的に全然口に入らず、量的にはほとんど食べられなかったのですが)
まだウェットフードなら食べてくれそうな子は、一度病院で相談してみて下さい。
こちらは1缶で183kcalです。
冒頭で計算した通り、うちのルーンちゃんなら、これ1缶食べることができれば、必要最低限のカロリー(175kcal)は問題なく摂取できることになります(必要な栄養素はこの際度外視しています)
商品名 | カロリー数 |
エナジーちゅ〜る | 14kcal/1本 |
動物病院専用エネルギーちゅ〜る | 14kcal/1本 |
にゃんにゃんカロリー ミルク風味 | 11kcal/1本 |
エナジー500 | 100kcal/1袋(20g) |
スーパーハイカロリー | 130kcal/1袋(20g) |
ヒルズ 回復期ケア | 183kcal/1缶(1缶 あたり156g) |
今回は、少量でもカロリーを多く摂取できる猫用食品と、カロリーの算出法を紹介いたしました。
もし、思うように必要カロリーを摂取できない場合は、これらをうまく取り入れて解消してあげてください。
シニア猫や、病気や夏バテなどの何かしらの影響で弱って食欲のない猫ちゃん、弱っている保護猫・野良猫ちゃんたち、世の中の多くのにゃんこたちが救われることを願っています。
何か別に疾患(腎臓病等)がある場合は、与えても問題ないか念の為獣医さんに相談が必要です。
また、どうしても食事を食べてくれない・食欲が回復しない場合は、迷わず病院で診察をうけるようにしてくださいね!