学生さん
ゆきち
学生さん
ゆきち
こんにちは。諭吉です。
皆さんも、歴史が苦手・嫌いと思ったことはありませんか?
また、分野によって得意・不得意が分かれるという方も多いのではないかと思います。
実際、私は歴史が大の苦手で、勉強してもなかなか成果が上がらないことから、遂には嫌いになりました(笑)
しかし、勉強法をかえてみたところ、今まで伸び悩んでいた点数が一気に上がり、その上歴史を学ぶことが大好きになりました。
その結果として、私は大学で日本史学を専攻するほどになります(笑)
ゆきち
是非この方法を取り入れて頂いて、「私も歴史が得意・好きになりました!」という方が増えてくれれば嬉しいなあと思います。
歴史はストーリーである
歴史や社会の勉強といえば、「暗記」だと思っている人は多いと思います。
それは事実です。暗記しないことには始まりません。
しかし、暗記の仕方を少し変えるだけで、すらすらと覚えられるようになります。
歴史は、あくまで時代の流れ、ストーリーです。
一つ一つの事象がバラバラに起こっているわけではなく、必ず何かしらの理由があったり、昔からの慣習があったりして起こっています。
現代で考えてみましょう。
今当たり前のようにみんなが持っている「スマートフォン」ですが、勿論昔は存在しませんでした。
スマートフォンが普及する前は、「ガラケー」と呼ばれる折り畳み式携帯電話が主流でした。その「ガラケー」も様々な発展を遂げて来たのです。
今なら当たり前についているカメラ機能ですが、これも昔はありませんでした。もちろん液晶もカラーではありません。ゲームなんかもないですし、着メロなんてものもありませんでした。
折りたたみでもなく、自分でアンテナをびよ~んとのばして使っていました。
そして更に遡ると、ポケベルというものが流行しました。
こうして今身近にあるどんなものでも、遡ってみると全てに必ず今の形態に至るまでの歴史があります。
それと同じです。現代における進化は、今我々が生きていると同時に起きていることなので、改めて勉強したり暗記したりしなくても勝手に知っています。
しかし、今は当たり前のことやリアルタイムのことでもいずれ数十年、数百年が経てば歴史となります。
我々が今歴史として学んでいることでも、あくまでその当時の人々にとってはリアルタイムの話だったのです。何も特別なことではありません。
人々が生きていく上で、どうすれば今よりもよりよい暮らしができるか、よりよい時代を築けるか、そうして生み出されてきたものの積み重なりが歴史です。
ゆきち
1つの小説、物語です。一つ一つの事象をただただ暗記するのではなく、流れを意識して覚えていきましょう。
センター試験の特徴
- 何世紀におこったことか
- 誰に時代の時におきたことか
- 誰が行ったか
これを問われることがセンター試験では多いです。なので、それを意識して覚えるようにします。
教科書は必ず読め
社会の勉強は、どうしてもワークなどの短問形式の問題に頼ってしまうことが多いです。
それはそれでとても大切な勉強法です。自分がどこを理解してなくて、どの分野に弱いかを知れるきっかけになるからです。
しかし、それと必ず並行してやってほしいことがあります。それは教科書を読むことです。
さきほども言いましたが、流れが大切です。教科書はその流れを必ず書いてあります。
また、難関大を目指す方は二次試験で記述式の問題が課されます。
その時に必要な知識は、短問形式のワークでは培えません。教科書です。
私は昔、半身浴にはまっていたのですが、半身浴を30分しながら教科書をお風呂にもっていって読んでいました。
大体毎日2~30ページのペースで読んでいました。
また読む際に気を付けてほしいのは、誰の時代のとき、何世紀にその事象は起きたか(施策が行われたか)を意識的に探し、覚えるように読んでください。
ただ単に単語の意味を覚えて、単語を暗記するだけでは、ある程度は得点できますが、満点は臨めません。
先ほどのセンター試験の特徴を意識して、そこを答えられるように文を読んでください。
この際蛍光ペンで線を引いたりはしないでください。
かの京大法学部卒のロザン宇治原さんも、おっしゃっています。
「教科書に書いてあることはすべて大事なのだから、蛍光ペンで線をひくとすれば、全部引くことになる」と。
これは事実です。引き始めると、これも、あれも、となり、結果教科書はチカチカすることになります(笑)
ゆきち
教科書を自分でカスタマイズしよう
単語や説明を書き足す
説明を付け加えたり、紛らわしい単語を区別する
あれもこれもと教材を持ち歩くのはしんどいです。
また、「この問題、どこで見たっけな~」となって探すのも、時間の無駄です。
結局見つからず、「ま、いっか」と済ませた翌日、テストでその問題が出て答えられなかった、なんてことになってはいけません。受験は1点たりとも逃してしまっては勝利することはできません。
その上、教科書はセンター試験の特徴をカバーした書き方は、残念ながらされていません。
そのために、私は教科書ですべてを網羅できるようにカスタマイズしていました。その方法をお教えします。
簡単な事です。教科書に必要な情報を書き込んでいくのです。
例えば、模試で間違えた問題があったとします。
そこに該当する教科書ページに、間違えたキーワードに蛍光ペンで線を引くのです。
これで以前間違えたことがわかります。
また、ワークなどを何回もやっていても全然覚えられなかったり、いつも間違えてしまう問題などが出てくると思います。
その場合も教科書にわかるようにチェック(蛍光ペンで線をひくのもOK)をいれます。
その線を引いたところを特に重点的に、毎日教科書を読む際に意識すれば、次のテストで同じ過ちをすることは減ります。
ゆきち
どういうことかわからないと思うので、具体例を出して説明します。
たとえば、ある問いの中に、
「1世紀頃に作られ、前漢の歴史を述べた『魏志』倭人伝には、「倭人」の社会は百余国に分かれていたことが記されている。」
という選択肢があったとします。
これは正しいでしょうか。それとも誤りでしょうか。
答えは「×(正しくない)」です。
ゆきち
正解は、「『魏志』倭人伝」ではなく、「『漢書』地理志」です。
では、「『魏志』倭人伝」ってどんなもののことを言いますか?
「『魏志』倭人伝」は、「中国の三国時代の歴史書『三国志』の一つで、3世紀の倭の様子が記されている書物」を指します。具体的には、邪馬台国の卑弥呼の話が書かれているものです。
ゆきち
「『漢書』地理志」の内容「1世紀につくられ~」の部分に線をひく
「『漢書』地理志」の下に 「参照:「『魏志』倭人伝」」と書く
そして、逆に「『魏志』倭人伝」が載っているページにも、今度は「注意!「『漢書』地理志」」とでも書き加えておく。
また、「『漢書』地理志」の「志」という字が「誌」となっていたりすることもあります。注意しましょう。
そのため、「『漢書』地理志」の「志」にぐるぐるっと丸を付けておきましょう。
こんな感じです。
こうすると、自分がどこでつまずいたか、似たような用語だけれど、どこが違うのかが一目でわかるようになります。
書くときは少し面倒ですが、一度書いてしまえばいちいちページを繰ることなく、一目で違いを認識した暗記ができるようになります。
また、その違い・内容まで説明できるようにする
次の例はこちら。
「往生しようとする人を迎えるために仏が来臨する場面を示した曼荼羅が、国風文化ではさかんに描かれた」
という選択肢があったとします。これは正しいですか?
答えは「×」です。曼荼羅ではなく、来迎図です。
これも似たような絵のことを表す語彙ですが、全く別物です。区別して覚えるために、教科書に書き加えましょう。
教科書の「来迎図」のところに線を引き、「曼荼羅と区別!(○○頁(曼荼羅の記載があるページ)参照)」と書き加えます。同じように、曼荼羅の記述があるところには、「来迎図と区別!(○○頁参照)」と書きます。
上記では、文化面において例を取り上げましたが、同様に政治面でも紛らわしい単語がたくさんあります。

撮影:諭吉
左の写真は、私の実際使用していた教科書です。
一部分のみで分かりにくいのですが、「隼人」というところに注目してください。その上に、※熊襲(九州北部)と書いてますよね。これは、「隼人」のところを「熊襲」に変えた問題が出題されて、きっと引っかかって間違えたのだと思います。
その自分の失敗を追記して、今後間違えないようにしたのです。
ちなみに、その横に「多賀城」ってありますよね。=聖武天皇と書いています。この頃に築かれたということでしょう。また、ここから線を引っ張って、「坂上田村麻呂=桓武天皇(p52へ)と書いています。この後、桓武天皇の時代に坂上田村麻呂が重用されるということです。そしてこの施策について詳しく書かれたところが52頁です。こうして政策とそれを行った人をセットで覚えるのが必至です。
また、延喜の荘園整理令って何世紀に誰が行ったの?延久の荘園整理令との違いは?というのは答えられますか?
ゆきち
こういった違いをしっかり認識して覚えていないと、センターでひっかかってしまいます。
主人公や年代を書き加える
また、教科書では「文化面」「生活面」「政治面」という分け方で書かれていることが多いです。
ゆきち
なので、その単語から線を引っ張って、行った人物や年代を記入していくのです。

撮影:諭吉
私が実際に行っていた教科書をお見せいたします。
伊治呰麻呂の「治」を「冶」としそうだったので、丸をつけています。また、桓武天皇と坂上田村麻呂を線で結んでいます。桓武の時に坂上田村麻呂を派遣したということです。
「志波城」の下に緑でちょこちょこ書いていますが、「鎮守を移していない」と書いてますね。その前の「胆沢城」には移しています。また、順序は多賀城⇒胆沢城⇒志波城の順です。
こんな感じで間違えたところを色で塗って、コメントをちょこちょこ書いて、参照するページを記入しておけば、いちいち過去の模試にさかのぼる必要はありません。教科書一個で済みます。

撮影:諭吉
また、右の図では格と式の話が出ていますが、三代格式の羅列の下に、それぞれの天皇の名前を書いてますね。こういうのも教科書ではちゃんとまとめられているわけではなく、バラバラと違うページで登場したりするので、自分でひとまとめにしておくと勉強が体系化して進めることができます。「貞観=清和」「延喜=醍醐」「弘仁=嵯峨」と書いています。また、下の小さな注釈もしっかり覚えましょう。
「令義解」と「令集解」を入れ替えて出す問題もあります。編纂した人と、編纂物を線で結んで覚えやすくしています。
このように、自分のルールを作って、バラバラといろんな資料を広げなくても、教科書さえ持っていれば無敵!という状態を作りましょう。
また、その教科書の情報をバラバラさせず、一か所にまとめ直すことで、「誰が」「いつ」「何をして」「どうなったか」がわかるような注釈を自己流でいれていきましょう。
ゴロで覚えることも大事
西暦をゴロで覚えたりするのはよくあることですよね。
正直、筆記とかでない限りは、西暦はそこまで神経質に覚えなくていいと思います。
それよりも、何世紀で、誰の時代の時か、同時代に起こった出来事や文化は何か、を知っておくことが大切です。
あとは、出来事の順番ですね。これもよく出題されます。
なので、物事の順番をゴロで覚えたりするのはいいと思います。
上の例でいうと、「多賀城」「胆沢城」「志波城」の順ですが、私は、そのまま頭文字をとって、「た・い・し」と覚えていました。(なんかタニシっぽいなと思っていた程度です(笑))
これだけでも記憶には残りやすくなります。「胆沢城のあとに多賀城をを築いた」と出題されると、これは間違いだとわかるようになりますね。
歴史を学ばないといけない理由
最後に、大切なことをお話ししたいと思います。
「なんでいちいち昔のことを学ばなければいけないんだ!」という思いを学生のうちなら一度は抱くと思います。
何故、学ぶのか。
それは歴史に現代のヒントがあるからだと思います。歴史は実は同じような事の繰り返しだったりします。
歴史から、どうなれば結果どうなるか、を学ぶことで、現代において同じ過ちを繰り返さないためにも学ぶ必要があるのです。
行き詰ったときに、過去の人々はどうしてきたのか。
それを知ることで現状を打破できる可能性もあるからです。
例えば、日本は「戦争」という経験をしています。
そこに至るまでには当時のいくつかの理由や事情があったからです。
その原因を我々が学んでいなければ、どうなるか。
もしかしたら同じ過ちを繰り返してしまうかもしれないのです。
戦争を今後一切犯さないという保証はどこにもないのです。
二度とそういった過ちを繰り返さないためにも、歴史を学ぶ必要があります。
実際現在では、戦争を実際に体験した方はどんどんと少なくなっています。
今後更に年数を経れば、体験した方は必ずいなくなってしまうことでしょう。
「戦争は辛い体験だ」「二度と同じことがあってはならない」と実際に体験したことがある人から話が聞けなくなってしまった以上、自ら歴史という過去の事実を学ばなければその実態を知ることはできなくなってしまうわけです。
戦争をしたのは、日本が大きなダメージを受けた第二次世界大戦が初めてではありません。第一次世界大戦も生じています。
また、世界が争った戦争とは少し違うとしても、日本国内でも戦というものは過去何度も生じています。
いずれも領土拡大や権力争いというのが大きな理由の一つであることは、歴史を学べば自明のことです。
歴史というものは、繰り返すものなのです。
逆に言うと、同じことを繰り返したくなければ、過去を辿り、それと似た事象を引き起こすに至った原因や理由を学び、その原因を現代からも取り除けば同じ道を歩まずにすみます。
今の状態が仮に過去に起きた何かしらの好ましくない事象と似ている状況にあれば、そのまま進んでしまうと歴史が証明している過去の事象に似た惨事を招く可能性が高いわけです。
そうならないためにも、歴史から学び、二度と同じことを繰り返さないよう学び、舵をとる必要があるのです。
例えば、私は過去自転車で思いっきりこけて、制服をびりびりに破き、血だらけで家に帰ったことがあります(笑)
その原因は、超スピードを出しながら坂道を下っており、かつ歩道と車道の間の段差を、直角におりなかったため、その段差の溝に車輪がとられてこけてしまったのです。
すなわち、「坂道で減速し、かつ段差を降りるときは直角におりる(注意しながらおりる)」ということをしなければ、今後何度もこけることになります。
二度とこけたくないからこそ、原因となりうる行動を起こさないようその後注意するのです。
それは過去の経験から学んだから防げることです。
歴史というのは、そのスケールが大きくなったバージョンだと考えるとわかりやすいかもしれません。
人は過去の教訓を胸に、成長していくのだと思います。
結局勉強もそうです。過去の模試で失敗したところを覚え直したり、理解を深めることで、二度とその問題につまずかないようにすることで、合格へと歩を進めるわけです。
また、今当たり前にあるものでも、必ず生み出されるまでや進化するまでの過程すなわち歴史があります。
それを学び、知ることで新しい事象に活かすことができたり、新しいものを生み出したり、はたまたそのもののありがたみを感じることも出来ると思うのです。
ゆきち
まとめ
- 勉強も歴史から学ぶことの積み重ね
- いつ、誰が、何のためにやって、その後どうなったか何世紀におこったことかを意識すべし
- 自分で自分だけのオリジナル教科書を作ろう
- 歴史を学ぶことが今後の道を照らしてくれる
これで少しでも歴史を好きになれた、得意になったと思ってもらえると嬉しく思います。
何か質問等ありましたら、コメントなどお寄せくださいね。
きょうも きみのかしこさが 1ポイント あがった!